ジニアス記憶術の本当の効果を検証し、内容を評価します。

満腹は脳の大敵  −ジニアス記憶術の有効活用−

野生のトラやライオンは、人間にとって危険な動物です。しかし、動物園にいるトラやライオンは寝てばかり。その様子を見ていると、「彼らのどこが危険なんだ」と思ってしまいます。

 

彼らがグータラしている理由のひとつに「満腹」があげられます。動物園で飼育されている動物には毎日十分な量の餌が与えられていますから、いつもお腹いっぱい。お腹いっぱいになるとなにもしたくなくなって眠くなるのは、私たち人間も同じです。

 

しかし、脳のことを考えると、毎回毎回満腹になるまで食べるのはあまり好ましいことではないようです。エール大学のホーバース博士は、それを実験で証明しました。

 

お腹が空くと、食べ物がほしくなります。この行動を促しているのがグレリンという ホルモンです。胃から分泌されたグレリンは、下垂体と視床下部に働きかけ、食欲を増進させます。 ホーバース博士は、このグレリンというホルモンを生成することができないマウスを作り出し、脳の働きを調べました。すると、記憶力に関係する海馬のシナプス数が通常のマウスより二五パーセントも低いことがわかったそうです。

 

しかも、この状態のマウスにグレリンを注射したところ、シナプス数が急激に増加したというのです。

 

グレリンが作り出せないということは、空腹を感じないわけで、つねに満腹状態と同じということになります。
実際、私たち人間の血中グレリン濃度を調べたところ、太っている人よりも痩せてい る人のほうが高いことがわかっています。

 

もちろん、ホーバース博士の得た実験結果をそのまま人間に当てはめるわけにはいき ませんが、つねに満腹状態でいたり、肥満体型になると、海馬の働きが悪くなる可能性があるといえるのではないでしょうか。

 

江戸時代には何度となく全国各地で大飢饉が起きました。じつは私たち日本人が十分な食糧を得られるようになったのは、つい最近のことです。つまり、空腹のほうがふつうの状態だったということ。

 

「ご飯を抜け」とまではいいませんが、せめて腹八分目で抑えておいたほうが脳のためにはよさそうです。


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